レヴォーグその後2

 スバルレヴォーグ(SUBARU LEVORG STI Sport R EX)に e-TUne を施してもらってから一ヶ月ちょっと経ちました。この一ヶ月の使用感ですが、体感的にそれ以前より明らかに変化しています。

 ドライブモード・セレクトでComfort(最もおとなしいモード)が使いやすくなっていて常用するようになりました。e-Tune以前はアクセル開度とスピードの食いつきがバランスしないし、ハンドル操舵に対してボディーの反応がワンテンポ遅れるような印象があり、継続して使う気になれない感じでした。

 それが、この純正チューニングをインストールしてから上の気になる点が少しづつ改善されて、かつ、AVH(自動車両停止維持機能)からの復帰が非常になめらかになっています。これらは本来のチューニングの項目に入っていないのかもしれませんが、車は多くの部品や制御が入り混じって全体の印象を作っていますので、良い方向に印象が変わったと言っていいと思います。

 こういう、運用中の現車の、メーカーによるソフトウェアアップデート式チューニングはこれから増えてくるでしょう。この車のように、電子制御式のダンパーを使っていたらその減衰特性を変化させるのは簡単ですし、エア・サスペンションやエンジンも然りです。テスラをはじめとするEVなどは機器類も含めすべて電子制御ですから、ソフトウェアの変更で簡単に特性を変えることができますので、これからますますユーザーの立場に立った改善が行われるはずです。ただし、これには大前提があって、足回りやボディーなど物理的にしか実現できない車としての基本骨格の出来が良くないと、上等なソフトウェアも効果が発揮できないし上質な乗り心地や安全性を含む高度な運転特性も得られません。

 車としての基本性能は非常に優れているスバル車の最大の欠点は、燃費だと言われています。この点は、絶対要改善です。水平対向エンジンで重心を下げられる、4輪駆動で低ニュー道路でも安全性を確保しやすい、などの特徴があって強烈なファンが多いメーカーです。でも、EVやFCV(燃料電池車)など動力に電気モーターを使う車両は、必然的に重い電池を床下に積んで重心はものすごく低いです。また、4輪駆動も単純に前後同じモーターを積むだけで実現できるし、その制御もソフトウェアーで行いますので制御速度がイナーシャの影響を受けるエンジンの比ではないくらい精密かつ迅速に行えます。そう考えると、スバルの「なめらかな水平対抗エンジン」と「トップクラスの4輪駆動システム」が売りでは今後の時代の流れに対抗できるとは思えません。どちらも簡単に電気式に置き換えられますから。こういう将来展望に問題を抱えながら燃費が驚くほど悪いのでは、やはり市場では受け入れ得られなくなってくると思います。幸い、ニュースでパナソニックがスバルにEV用電池を供給すると報道されていますので、やはり本気でEV車を開発しているんでしょう。

 

 とはいっても、BEV(電池式電気自動車)は廃車後の電池の処理に環境汚染などの問題があるし、日本だけ考えても原発は動いていない、地熱発電も反対ばかりで進んでない、風力や太陽光発電も結局環境問題がネックで電力供給が増やせない状態で、店長、本当にBEVが正解か疑問を持っています。

 トヨタとBMWが開発のトップを走っているFCV(水素燃料電池車)が最も環境に優しい将来性がある仕組みではと考えています。以前にも書いていますが、水素は最悪、海の水と太陽光発電で無尽蔵に作り保存できますから、エネルギー資源の乏しい我が国にはうってつけなんですけれど。FCVを普及させるには水素ステーションの整備が必要ですが、規制が多かったり国が本気になってないので進んでいません。店長も、トヨタの MIRAI を真剣に検討していましたが、何しろ燃料を入れるステーションが遠すぎます。実運用が安心してできない以上、購入できません。逆に言うと、近くにステーションさへあれば飛びついて買っています。なんか日本の政治家さんは他国で普及が進むまで待つ傾向があるのかな、他国に花を持たせたいのかな。おっとり規制緩和している間に、チャデモでも負けそうなのに。

 

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