先端技術の開発

 和歌山県串本町から打ち上げられた民間ロケット実験機「カイロス」が発射直後自爆してしまいました。一般的には「打ち上げ失敗」です。新聞などでは今後の開発に暗雲が垂れ込めるとかいう悲観論が書かれ、今後はどうなるか不透明だとか書かれています。
 また、前に取り上げた国産の大型ロケット「H3」は一号機が空中爆発、原因の追求の末に打ち上げた2号機は無事に打ち上がりました。
 もうしばらくすると、もう一方の国産小型ロケット「イプシロン」も打ち上がるはずです。これも、エンジン燃焼試験で爆発して悲観論が飛び交い、日本の技術はどうなっているのかとか言われていますが、パソコン一つで発射コントロールができるお手軽ロケットは必ず打ち上がります。

 どうも、こういう大規模な実験(今回はロケット達)で一回でも失敗があればお先真っ暗という風潮です。しかしながら、店長は学生時代から実験の失敗と検証、失敗と検証、いわゆる「カット&トライ」を繰り返してここ一番の本番に備え、努力して成功に導くことを叩き込まれて来ました。理科系の人に、頑固者とか諦めの悪い人が多いのは多分このせいです。(⇐偏見)

 何も検証せずに失敗を繰り返したらただの間抜けですが、本番に失敗しないために細かく努力するのは大事なことです。今でこそ、死亡事故や大きな事故を起こさず世界中から評価の高い新幹線でも、開発当初は信号システムを始めとした運行の開発のためちょっとした事故など起こしてますし、列車本体もスピードが出せないとかカーブで転けそうになったとか色々問題をおこし、それを一つづつ検証&改良&実験を繰り返して現在の信頼性を得ています。

 何を言いたいかというと、技術者にとって失敗は必ずしも悪いことではなく、本番に起こったかもしれない不具合を先に探し改善できる機会と言えます。
 店長が時々やっているコンピュータ類のプログラムでも、動かしてはエラー、直したらエラーと、トライを続けながらバグ取りをしてゆきます。もちろん、ソフト的にエラーを探し直してゆく仕組みはありますが、本番で動かしたらそれこそ100%思わぬ失敗が見つかります。

 今回のロケットは、いつも言っているように国産のミサイルに転用可能で、特にイプシロンは運用が簡単な点で便利でしょう。月の利権を主張しなくても他国の横暴を阻止するため、火星の利権もしかり、それらを阻止するためには自国だけで有人宇宙船を打ち上げ運用できないと現実的に力はあるはずもありません。宇宙開発での「犬の遠吠え」をいつまで続けるのか、JAXAや文科省はどう判断するのでしょう。

 そういえば、MRJ(国産ジェット旅客機)の開発が頓挫しましたが、再度国主導で開発に復帰するようです。これも、根幹技術を海外に取られ首根っこを押さえられているようでは国際的な力が発揮できません。例の、海外移転するしないという国防を無視した幼稚な論議に揉まれた国産ジェット戦闘機も然りです。

 技術を大事にしないこと、一つの実験の失敗でお先が真っ暗になるような論議は発展のための阻害要因です。
 トヨタ自動車のハイブリット技術を使った車は世界中で走り回り、燃費もCO2排出量も少なくて、他のメーカーの追随を許しませんでした。トヨタ自動車も市場独占はまずいと思ったのか、この技術をオープン化(誰でも自由に使うことを許可する)しましたが、ベンツやBMWなど名だたるメーカーですら実現できないほど高度なものだったので、EUや中国などが国レベルでエンジン車(ハイブリッドを含む)を国内では売らさないことで自国メーカーを守ろうとしています。でも、悪影響はそれこそ報道の通りで笑っちゃいます。これも、失敗を恐れずチャレンジしたトヨタの技術者魂の勝ちです。

 日本の国や地方自治体が3月31日が年度末です。この一年、日本でも大きな事故そして大地震が起きましたが、それにもめげず頑張っていらっしゃいます。

 これとは別に、国難の中、自民党の裏金問題で政局が混乱する中でも、自衛隊や海上保安庁を始めとする国防のための装備充実や基地の新設などが推し進められています。国は、周辺国からの脅威を真剣に受け止め行動しているのは明らかです。なにか良からぬ情報があるのではと勘ぐりたくなります。これもいつもいいますが「国破れて山川あり・・・・・」にならないようにしたいです。戦争は経験したくないですから、それを防げるだけの軍備は必要でしょう。

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