歴史的な円安

 たまにはまじめな話を。

 円安で為替レートが30年ほど前の水準になっています。昨年前半なら輸出企業は100ドルで日本円で12000円位になりましたが、これが本日現在15800円くらいになります。3割以上余分に儲かる計算です。と言うことは、逆に輸入企業は3割くらい値段が上がったことになります。もちろん、円建て輸出輸入の企業は大きな影響を受けないでしょうが、相手先が大きな影響を受けています。結局、輸出立国の日本企業はしんどいばかりですし、今後の予定も立てにくいです。

 この原因は、海外投資家の投機的な円売りドル買いが主なものです、と言うのは簡単ですが、円が狙われるには狙われる原因があると思います。まず、報道でよく言われている「金利」が日本はほぼ0%、ドルのアメリカは5%弱ですから、誰でもドルを買ってしまいます。為替レートが120円前後でドルを買った人は、例えば10000ドル(120万円)が10500ドルになって、それを今、円に戻せば手数料はあるとはいうものの166万円弱になります。何もしないでも(とは言いすぎですが)46万円儲かったことになります。38%の儲けです。これでは、いくら日銀がごちゃごちゃ言い訳しても、財務省が為替介入をするとかいっても誰も聞かないでしょう。これと合わせて、日本は自国を本気で防衛する気がない国と思われています。日本の野党が国民を犠牲にしてでも平和憲法を守れとか、優秀な兵器や技術を輸出せずに他国を助ける気もない冷たい国と思われていると思います。そんな国の通貨を国際的に大事にする必要があるとはとても思えないのでしょう。

 中国の日本国領海への侵入についても、抗議するだけ、尖閣列島の領有権も核心的利益だとかごたごた嘘八百並べて何とかごり押ししようとし、武力を行使する小競り合いにも抗議だけでは、海外の人から見たら超間抜けです。自国の領土を守る気が無い国は、海外の基準では国(政府)では無いです。いま、周辺国と戦争になったら困ると言う話はそうかなと思わせますが、国民が犠牲になってもいいのかお聞きしたいです。

 証券会社は株高になった折、売りたい顧客に対して「上昇基調のときには株は持ち続けているべきだ」といいます。でも、彼らは株が下がっても別に自分の懐が痛まなくて「見込みが外れましたね」と笑っているだけです。店長、別に損はしていませんし大した額を持っているわけでもありませんが、過去の統計に頼って仕事が出来、責任は全て顧客がとるという殿様商売はうらやましいです。貯蓄から投資へが国の施策ですが、感情的に無理でしょう。

 また、労働者の給与が上がらない、これは企業が悪いとかいう話がありますが、全く手を打つ能力がない国の政策に対して、安心して固定費をアップできるでしょうか。家計で、しばらくしたら(はっきりした時期は未定)給料が上がるので、車のローンとか旦那の小遣いをどんどんあげる気になるでしょうか。普通の人は、上がってから考えますよね。給与水準が低いのをあたかも企業のせいと言わんばかりの報道がまかり通っていますが、これ、実際は上の話の通りの政治の無策が原因です。どう動くかわからない経済情勢の中で、裏金問題とか嫌国防主義などがあれば、普通の経営者なら内部留保を増やします。当たり前です。

 我々は未曽有の円安にこれから苦しむのですが、金利という抜本的な問題を解決するのは当然ですが、軍備を整える努力をし始めたら「戦争をする国になる、戦争をするのか」というような間抜けがいる間は解決できません。言葉が汚くてすいませんが、本当に、金利も国防も間に合うのかな。結論はすぐにわかるでしょう、取り返しが付かない状況で。政治家の責任は非常に大きいです。与党はもとより野党の無責任は発言は如何なものでしょうか。

 

  • X

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

生活

前の記事

筍御飯

次の記事

黄砂や花粉