バックロードホーン組立(3)

 さて、組み立ても3日目に入りました。
 前日、一枚の側板に天板・前板・背板・内部の仕切り板等を接着剤で貼り付け、旗金や重りを使って固定接着しました。
 本日はお仕事の日だったので、帰宅してから無用な隙間がないかチェックして、昨日と同じく接着剤と木工パテで塞いでゆきました。この工程は結構大事だと思います。ここで見逃した内部の隙間は、もう一枚の側板を付けた後では塞ぎようがないからです。ですから、スピーカー直後の空気室、空気室直下のスロート部分など絶対に空気漏れがあってはいけない部分は細かくチェックします。と言っても目視ですので少しでも怪しいと思った部分はできるだけ塞いでゆきました。
 この工程が終わったら、側板接着後では通すことが難しいスピーカの線を通しておきます。今回のキャビネットは接続端子用に後板に穴が2つ開いていました。そこで二軸の線を割いてそれぞれの穴に通し、それを穴に落ち込まないように結んでおきます。後で塗装するのでこの段階で端子を付けられないので仕方ありません。もちろんその他の方法(例えば釘で止めておくとか、短い針金で止めておくなど)でも構いません。線の反対側(スピーカー側)は前板のスピーカー取り付け穴の背中側の板にネジを使って止めておきました。最後に、塗料が内部に入り込まないようにスピーカーの穴を養生材(今回は新聞紙)を裏から貼り付けました。ここまででもう一方の側板を接着取り付けする準備が完了です。
 写真の様に接着剤を接着面にこれでもかと言うほどつけて側板を乗せます。そして旗金や重りを使って固定します。もちろん、各部に隙間や反りが出ないように微修正を行って強く固定します。この後、貼り付けた側板を下側にしたほうが接着剤による隙間への充填などが有効なような気がしますが、何しろ重いし動かしたときのズレなど考えると、じっと静かに固定しておくほうがいいと考えました。接着が安定するまで、今回もまたこの状態で半日以上放置しないといけません。
 スピーカーボックス、特にこのバックロードホーンタイプは組み上がるのにとにかく時間がかかります。ほとんど接着固定の時間ですが、慌てず騒がず頑張るしか無いです。製品版としてこのタイプのスピーカーセットが無いのは生産性が悪いからだそうです。もちろん超高級品ではこのタイプを採用したものはありますが、目が飛び出ます。逆にキットなどが結構ラインアップされているのは、時間を掛けてでも作りたいっていうマニア(実はオタクだったりして)に好評だからでしょう。
 次回は段差や隙間の修正とともに塗装の下地作りもしますが、前回組み立ててある雑誌の付録の小型バックロードホーンキャビネットを先行テスト用に使いながら作業をします。今回、作成で最も難儀した工程です。記事としてはもたもたした感じですが、実際の作業も時間がかかります。ひょっとしたら趣味の王道かも。

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