獣医師と鉄板規制

 全く弊社の業務には関係ない話です。若くして亡くなりましたが、義理の妹が獣医師でした。中部地方の農協に所属し、畜産農家の牛などの健康管理をしていました。牛が病気じゃないか、お肉の出荷に問題がないか、赤ちゃん生まれる、お乳が出ない、興奮して暴れる等など、獣医師というのは人間の医師と同じように24時間体制。特に狂牛病や鳥インフルエンザなど人間にも伝染る病気が増えてきている(発見されている)時期でもあったので、そりゃもうゆっくり電話も出来ないほどの忙しさだったようです。そうとう昔だったので深くは考えなかったのですが、明らかに獣医師が不足していて義妹は超長時間労働になっていました。
 さて、50数年間獣医学部の新設が文部科学省の官僚の皆さんのおかげで認められず、安倍首相の「付託を伴う強圧的な慣習破り」によって今治に獣医学部の新設を認めざるを得なくなったんだそうです。獣医師の親族がいてその劣悪な労働条件を見聞きし、それでも絶対的な人数が不足しているのでなんともしがたい状態を文部科学省は、いや今回ゴタゴタ言っている官僚の皆さんは自分たちのためなのか放置している、又は権力の誇示のために(所謂権力を笠に着て)理由もなく認めて来なかったのは確かです。文部科学省の理論・理念を曲げたのは安倍首相や現内閣ではなくて文部科学省の官僚の皆さんだといって差し支えないでしょう。今回の問題は、天下り人事指摘の報復のつもりなんでしょうが、自分たちの長年の無意味な認可拒否のほうが問題になるべきでしょう。報道機関、野党のみなさんも考えるべきです。
 もう一つ、店長がどうしても腑に落ちないのが、「技適」です。Wikiによると、「技術基準適合証明」と「技術基準適合認定」の2つで前者は電波法令上の特定無線設備に対する認証、後者は電気通信事業法令上の端末機器に対する認証ということです。これらの認定を受けないと、WiFiや無線通信は国内で使用できず、不正に使用すると罰せられるそうです。つまり、海外からの旅行者が持ち込む海外仕様のスマホ、タブレット、ノートPCはほぼ100%「技適マーク」は付いていないのでほぼ全員が電波法違反です。これは許される?少なくともこの件で外国人旅行者が捕まったという話は聞きません。総務省のHPには「免許を受けられない/違法になる」とかの文言がありますが、本当に規制が必要なんでしょうか。違法電波の垂れ流しは許されませんが、この規制があっても守らない人は守らないのは確かです。これだけWifiが街中に普及し、携帯端末用の電波もきっちり管理されている中で、無くても困らない規制は海外からの「非関税障害」と言われるかもしれないし、海外の新しい技術を使ったボード類を実験的に輸入しテストすることも出来ませんね。
 官僚制度は第二次世界大戦後の我が国の復興にものすごく役に立った制度だと言われています。でも、今は「鉄板規制」などと言われるように柔軟性に欠け、特に科学技術の発展や少子化問題の解決などに邪魔になっているのは確かです。官僚のみなさんも大きな変化を起こし受け入れるのはご苦労でしょうが、未来のためにもなんとか頑張ってもらわないと。特区を活用しながら国民もそして官僚ご自身も成果を出せるように実験してゆきましょう。特区が問題で廃止すべきだっていう野党もあるようですが、何事にも一番である必要性はないというご意見でしょう。技術立国として世界一の技術で未来を開かないといけない我が国にとって、二番目で何がいけないのかというご意見の方のお話は聞けないですね。弊社も超小さいIT企業ですが、技術を磨いてゆきたいです。

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