ロケットの打ち上げ

 アメリカ、スペースX社の補給船「ドラゴン」が二度目のISSへの補給ミッションを成功させたニュースはご存知だと思います。二度目と言っても二回目ではなくて、一度打ち上げ回収した機体を再整備し、今回二度目の補給任務につかせ成功させたのです。
 スペースX社は打ち上げ用ロケットの一段目を地上に着陸させて、整備して再び打ち上げに使う実験にも成功しています。あと、2段めの再利用に成功すれば、宇宙船打ち上げ用のほぼすべての基幹機器を再利用できることになります。
 宇宙船の打ち上げのコストは大半は機材の価格ですので、複数回使えると一回あたりの打ち上げコストが下がります。10回程度再利用出来れば、数分の一とかになるのでしょう。代表のイーロン・マスク氏のいう、火星へ人を送り込むミッションにかけるコストが大幅に削減できて、民間企業レベルでも現実的な目的になるという事が体現できるんですね。
 翻って、日本のロケット技術はどうなるんでしょうか。確かに三菱という民間企業に移管はされて開発速度が上がっているのかもしれません。しかしながらスペースXやAmazon系のBlue Origin社が実現している、傍目には奇想天外又は漫画の世界と思われていた、打ち上げ一段目ロケットの自立着陸を実現させるなど無理でしょうし、地球周回軌道に有人衛星を打ち上げるだけで100%の安全性が確保できていないというようなチャレンジ精神の欠片もない論議で時間を食ってしまっています。もう、JAXA の H-2(3) ロケットはICBM打ち上げ専用ミサイルだと思われても仕方ないかも。NASA の衛星の打ち上げも一部をスペースXや Blue Origin社のロケットを使うようになってきています。NASAが自力でどうしても打ち上げないといけないのは、秘密のミッション関係だけでしょう。これすらも外注されているようですが。日本も、スペースXに頼んで月に探査機でも送り込んだら楽しいのに。
 理科系、漫画系の学生が増えて、真の意味で楽しい理系の勉強が出来ないと技術立国の維持は無理でしょうね。しつこいようですが、「なぜ2番めじゃだめなんですか?」なんて政治家先生が言っているような国ではね。そうだ、それを言っていた政治家先生が某政党で一番になっているんですよね、一番に、なぜ?

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