日本のオーディオメーカーは
老舗の音響メーカー(今ではカーナビ・メーカーですが)のパイオニアが、香港に本社を置く投資ファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」の完全子会社に成ったようです。細かいことはニュースを見てもらうと分かると思います。
パイオニアとは、日本で最初にセパレートタイプのステレオを開発販売した会社(旧 福音商会電機製作所)で、スピーカーユニットのメーカーとしても有名でした。ちょうど同じ時期、トリオ(春日電機、現JVCケンウッド)との競争で、日本のオーディオブームのそれこそパイオニアだったと言われています。レーザディスクとかプラズマでテレビとかビデオカラオケ、そして今のカーナビシステムなど、とにかくとんがった技術を開発販売していた会社でした。
店長もパイオニアのスピーカーを使っていた時期が有りますし、スピーカーユニットも弄った覚えも有ります。ただ、最近ではパイオニア精神に富んだ商品がなくて、頭の隅からも消えていました。今回の買収についてコメントする能力もありませんが、パイオニアという会社は技術力に富んだ「開発型」の企業だという印象を持っています。同じような経緯をたどった会社も沢山あって、同じ香港の会社の参加に入って消滅した会社に「サンスイ(山水電気)」があります。こちらは元々はトランスの会社で高級なアンプを作り有名に成ったのになくなりました。
現アルパインのLUXMAN(旧LUX)、ナカミチ、アイワ(復活したようですが)、アカイ、JVCケンウッド(日本ビクターとケンウッド(旧トリオ)」など聞かなくなった日本の会社多いです。コーラルやサテンなども聞かなくなりましたね。高級オーディオの衰退とミニコンポなどの隆盛と衰退、そしてイヤホーン・オーディオの隆盛などを経て、マニアックな会社がどんどん無くなっているんです。昔から知っていて、なんとか元気にやっているオーディオ専業(または準ずる)メーカーはオーディオテクニカ、TEAC、オンキョー、品川無線、そしてFOSTEXくらいでしょうか。寂しいです。