YAMAHA アクシスZ

技術部長です。
 前回の私のブログで通勤・街乗りにつかっているスクーターを買い替えたお話をしました。今回のブログはスクーターのインプレッションを前に乗っていたスズキのアドレスと比べながら書いてみたいと思います。
 ヤマハ・アクシスを買ってから約2週間になりますが、その間、雨の日もあったので実際には10日間くらい乗っています。走行距離は約100kmです。
 前に乗っていたスズキのアドレスに比べて一番感覚が違うのはシート高です。アドレスは740mmでしたが、アクシスは770mmです。その差はたかが3cmですが、シート幅も若干アクシスのほうが広いため「足つき感」はかなりちがいます。両足をつこうとしたときにはシートが高い感じがします。もちろん、足がつけなくて「立ちごけ」するようなことはありませんが。
 ただ、全体に「大柄」な感じがします。ホイールベースもやや長くなっており、安定感は増しています。車重はほとんど変わりませんし、やや大柄とは言え、取り回しの感覚はほとんど同じくらいです。ハンドル高がやや高いので、わたしには取り回しが楽に感じます。
 実際に走ってみると「静か」と感じます。エンジン音もかなり小さいですし、ウィンカーが点滅するときの「リレー音」もしません。また、振動も非常に小さいです。もっとも、アドレスは10年乗っていたわけですから、エンジン振動も大きくなってきていたので、アドレスと単純に比較はできません。ウィンカーは音がないので切り忘れがないかインジケータをチェックしないといけないくらいです。逆にすこし不便に感じるほどです。
 エンジンのスペック的には最大トルクはほとんど同じなのですが、最大トルクの回転数がアクシスのほうが低いところに設定されているので、街乗りの時には低速時のトルクが使いやすい感じです。ただ、停止直前まで減速してからの加速感はアドレスのほうがいいです。立ち上がりがアクシスのほうが遅い感じですね。また、最大出力(馬力)はアドレスのほうが1.7PS大きいので、中間加速は明らかにアドレスのほうがいいです。とはいえ、中間加速が必要なのは追い越しの時なので、普通にスクーターに乗っているときにはあまり関係ないかもしれません。中高速のコーナーからの立ち上がりはアドレスのほうがいいですね。低速コーナリングからの立ち上がりはアクシスのほうがトルクが使いやすい感じです。
 アクシスのブレーキは大変よく効きます。アドレスは少し滑ってから効く感じがあったのですが、アクシスは初めからがっちり効きます。「カックン」ブレーキともいいます。これはまさしくヤマハのブレーキです。スクーターでもヤマハのブレーキなんだなと思った次第です。緊急停止の時の停止距離に違いはないと思いますが、ブレーキの「味付け」の違いです。
 コーナリングは「素直」の一言です。一度倒したらそのままじっと倒れたままでいます。起き上がってくる感じはありません。ややリアが流れる感じがありますが、これは倒れたままでいるからそう感じるのかなと思っています。コーナー立ち上がりでアクセルを開けてもバイクは起きてこないので、アクセルコントロールでラインを変えることはできません。最初のラインに乗ったままです。
 スクーターは普通のバイクと違ってニーグリップができないので荷重のかけ方違います。深いコーナーを回るときは、テレマークをしたほうが安定します。ただ、あまりバンクをかけるとメインスタンドをこすります。S字のような切り返しの時は、テレマークを切り返すと素直に曲がってきてくれます。走行ラインは最初にきめたとおりに追従するので楽ですね。
 結論を言うと、街乗りメインのとても素直なスクーターです。

では、また。

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