日本の月着陸船
新年早々の1月15日、日本のispace(アイスペース)の月着陸船が、スペースXのロケットで打ち上げに成功しました。燃料節約のための軌道に乗って、ゆっくり5月くらいに月に到着するそうです。
今回が2回目の挑戦で、前回は月面に落下しました。月の周回軌道まで行くのは、難易度はそう高くないようですが、そこから着陸するという技術は相当難易度が高いそうです。実際に月面との距離(いわゆる高度)を測定しながら、徐々に減速して最後にふんわりと月面に降りる理屈です。月面と言っても真平ではないので、斜面に着陸せざるを得ないときなどには、高度が正確に測れないとか、傾いたままになってしまうとか、想像すれば大変なことです。
アメリカNASAのアポロ11号1996年7月20日に人間を載せて月に着陸しましたが、その着陸のときの操作は人間が月面を見ながら操作していました。そのほうがリアルタイムで判断できるからです。無人で着陸させるときは、着陸船が自律的に判断し、人間が介在する余地はありません。流行りのAI技術で状況判断をさせながら着陸させると思います。日本の民間企業のこの月着陸船が、無事に着陸して、搭載している実験道具や小型の探査車が動かせられるか見ものです。
コストの問題で、日本のH3型ロケットで打ち上げることができなかったのが残念です。打ち上げ回数が少ないとか、実験するための手続きが複雑だとかもあって開発が遅れ気味です。日本の文科省とか文化人が、日本のロケットで有人宇宙船を打ち上げることに、100%の成功率が必要など懐疑的なことを言っているうちに、海外のロケット+宇宙船で日本人が月に行ったり火星に行ったりするような気がします。
自衛隊にも宇宙軍とかの構想が有るような無いような話を聞きますが、自力で宇宙に行けない惨めな軍隊にならないかなと心配です。日本が月面での開発計画を実行したり、月面に行った人の回収とか病人の世話に行きたくても、今ならアメリカの都合で簡単に断られてしまうとかになるでしょうね。なんか、ちぐはぐです。
日本の民間ロケット会社のインターステラ社とかスペースワン社が、もっと大きなロケットを開発して行かないと競り負けて、国民の利益を毀損する自体になりそうです。
この間から話題の日産にもロケット開発の技術蓄積がありますし、月面への自動着陸のための目に当たる技術は、ヘリコプター着陸用に開発されたスバルの「アイサイト」があります。これらをもっと伸ばしていかないともったいないですよね。
日本には要素技術がたくさん有るのに、それを組み合わせたり応用する技術とか育ちにくいようです。武器の輸出は禁じてるのに、戦場で機関銃や機関砲を荷台に積んで走り回っているトラックは日本製がほとんどです。海賊が使っているマリンエンジンは日本製です。ロシアや北朝鮮が作っている攻撃型ドローンの電子部品類はほぼ日本製だと先日報道がありました。
ちぐはぐな行政で日本の科学技術の飛躍的な発展を妨げているのは誰かな???って思いながら終わります。