大動脈乖離検診10回目

 2020年に8回目を書いて以来、この件について書いていませんでした。

 2022年3月に9回目のCTなどの検診を受けています。ちょうど2年ぶりの検査でしたが、最後の診断では、大動脈解離は石灰化が進んでいて患部はほぼ固定化できているが、その上部に大動脈瘤が出来ています。まだ、問題になるサイズにはなっていないけれど経過観察は必要です。なにかストレスがかかるような変わったことありましたかと聞かれたので「昨年(2021年)6月に家内が突然死して一人になりました。現在は妹をはじめ周りの人に精神的にサポートしてもらいながら生活しています。」とお返事したのですが、そうですかと返事でした。とにかく、次回は1年後に検査をしていきましょうと指示をいただきました。

 先日10回目の検査に行ってきました。血液検査、エコー検査、CT検査でした。予定より40分も早く病院に入ってしまったのですが、とにかく受付へ行って診察予約表をみせて確認してもらいました。

 間髪を入れずに「血液検査に行ってください」とのことだったので長い廊下(大病院なのでほんと長い)を通って採血に向かいました。たくさんの患者さんがおられてびっくりです。自分のことを棚に上げて言うのも変ですが、高齢者が多いです。というか若い方がおられませんでした。受け付け終わってから採血まで20分ほど待ったのですが、これも、予定表に書かれている時間より40分ほど早めです。採血終わったら、「前の待合室で待ってください。すぐにエコー担当が呼びに来ますので」と言われました。このへんで予定通りの時間からエコー始まるんだったら一時間程は待つことになるので、Kindle (Amazon電子書籍) で小説(もちろんSF)を読み始めました。10分ほど読んでいると「店長さーーーん」と名前を呼ばれました。「エコー検査ですよ」と言われて大慌てで検査室に入って服ぬいでスタンバイです。昨年のエコーは器具を押し付けられてえらく痛いものだと思いましたが、今年は圧迫感はありますが、そう痛くはありません。身体を左下にして横になるのですが、その姿勢の維持が結構疲れました。「はい終わりましたよ。ゼリーが身体に着いているのでおてふきで拭ってくださいね。」一本じゃ足りないと文句は言いませんでしたが。部屋を出ようとすると「次はCTなので廊下突き当りを右に曲がって窓口に連絡表を提出してください」と言われました。今どきの病院は親切に教えてくれるんですね。

 受付に書類を提出後待っているのですが、結構人数がおられるので時間かかるんだとまた読書に入りました。しかし、ここも10分くらいで名前を呼ばれて検査室に。同じ窓口で待っておられる方はレントゲンの方が多いようでした。検査室では、やや愛想のない女性とモニター前に座っている男性とおられて、テキパキと「ボタンはあっても大丈夫です。ズボンはヒザ下までおろしてください。あ、ベッドに寝てからでいいですから。」とか指示いただいて、あとは、ベッドが勝手に動いて、撮影終了でした。「終わりましたよ。服着て2階で診察を受けてください。」でした。もう少し優しく、時間的余裕を持ってくれても良さそうなのになと思ったのは内緒の話です。

 最後に、先生に検査結果を見ていただいて今後の方針を決めます。担当が心臓外科なので待合室は緊張感が漂っています。店長も、最初に来たときはビビりましたからね。数人の方が、看護師さんから「来月○日に手術を行いますのでご準備を」など丁寧に説明されていました。店長も横で聞いていて、今日そんなん言われたらどうしよう、などちょっと不安になりました。

 予定より40分以上早く名前を呼ばれて診察室に入りました。若い先生が担当してくれました。別の行きつけの病院の人間ドック担当していただいた先生が、「あそこの病院の若い外科の先生はよく勉強しておられますよ。」とおっしゃってたので安心です。診断は、「大動脈解離の方はほぼ問題なく治っている。上部大動脈に腫れがあって、あまりサイズが大きいと大動脈瘤の診断になることもありますが、いまのサイズならまだ大きな心配はないと思います。血管直径が50mmを超えると大動脈瘤の診断になるけれど、まだそこまでではないので。個人差があるのでなんとも言えないけれど、今の所心配ないでしょう。」とのことでした。じっさい、CTの画像を首下からふとももまでみせてくれるのですが、大動脈乖離の患部の白い部分(やぶれて血液が漏れ出ている部分)が薄くなってきて殆どわからなくなっています。素人目ですから正確ではないでしょうが、先ほどの先生のお話と合わせると治ってきているんですね。また、下肢へ行く動脈部分に小さな大動脈瘤があるけれど心配はないとのことです。もちろん、今後も経過観察は必要ですが。結果、今回の検診では大きな問題なしで経過観察の続行ですが、次回は2年後でいいでしょうという判断をいただきました。

 内科的な診察は、別の病院の循環器内科で2ヶ月に一度の割合でしてもらっているので、特に自覚症状もないので十分ケアできているんだと思います。診察の最後に、もし大動脈瘤の手術をするとしたらどういう形になるのかとお聞きしたら、大動脈の上の方(心臓から出たところ)なので、いわゆるステント治療は技術的に出来ないので切り開くしかないそうです。聞きかじりですが、脳を冷やして無血流でしばらく保つようにして、心臓を止めて血流を止め、瘤のある部分を置換するんだと思います。時間がかかり過ぎたら脳がやられるとかもあり得るので、そう聞くと怖いです。それを知った以上、今までどおり真面目に血圧管理と栄養管理をしていきたいと改めて思いました。ちなみに、血液検査の結果はどの項目も正常範囲、白血球だけ平均より1低い値でしたが問題ないと思います。血圧は平均105-65で脈拍は60程度です。言えませんが店長の年齢では上出来かも。

 大動脈解離になると、大半の方が後遺症に悩まされるそうです。というより、病院へ運び込まれる段階で7割の方が命を落とし、残りの7割が手術中に命を落とされ、残りの方の大半が何らかの後遺症に悩まされると言われています。先日も落語家さんが人生2回目の発作で亡くなられたようです。耐え難い痛みの中で絶命するのはできれば避けたいと思うのが経験者の思いです。

 店長は手術もせず、リハビリもなく、後遺症もなしで普通に生活できること、幸せなものです。家内がなくなったショックも僅かな影響はあったものの、周りの皆さんの精神的なサポートのおかげで乗り越えられたのですからありがたいことです。同病でリハビリ中の皆さん、闘病中の皆さん、諦めずに先生の指示にしたがい生き延びてゆきましょう。要は血圧コントロールです。禁酒・禁煙がとにかく重要です。お酒は飲まなかったらやめられます。タバコは吸わなかったらやめられます。ふざけているのではありません、他に方法が無いのです。間違いないです、店長は両方とも同時にやめましたから。

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