AI
「僕の彼女はサイボーグ」って皆さんご存知の映画です。綾瀬はるか・小出恵介主演、郭在容(クァク・ジェヨン)監督のSF映画です。ビデオで録画してあったのを改めて観たのですが、所々に「ターミネーター」の演出が使われてはいるものの、結構楽しめました。
内容は wiki(https://ja.wikipedia.org/wiki/僕の彼女はサイボーグ) を見てもらうとして、こういうことが現実にあり得るか、実現できるかです。
先日、Google子会社「英ディープマインド社」が開発した「アルファ碁(AlphaGo)」が韓国のいや世界のトップ棋士の「李世ドル九段」との5番勝負に勝ち越しました(4勝1敗)。チェスや将棋に比べ手数が段違いに多い碁の場合、コンピューターが人間に勝つには、とんでもない量のプログラムとCPU、あと10年は必要だと言われてきました。
今回、すごい量のCPUを使ったのは確かですが、プログラムの方は今までの研究で培ったAI技術をブラシュアップして、ニューラルネットワークを使ってディープ・ラーニングで勝負したということです。
もっともっと簡単に言うと、人間の脳の思考回路ニューロンを真似た回路を作り、自立型の学習をさせて、いわゆる直感力を磨いた点にあります。考えうるあらゆる手を計算させていては時間がかかりすぎるし、第一プログラマーにも碁に対して最高水準のスキルが必要です。
今回、コンピューターが自力で学習した知識と経験から無用な手は最初から使わず(考えず)、直感に近い方法で次の手を打ってくるんです。これでは人間に勝ち目はありません。人間の思考の特性は、正確ではないけれど、大まかなところから一番ふさわしい解を求めて行動(この場合指し手)するところです。そのやり方を、力技も合わせて持つコンピューターにやられては手も足も出ません。人間は疲れますが、コンピューターは基本的に疲れません。疲労によるミスは無いことになります。あるのは戦略ミスだけで、これで今回もかろうじて人間が一勝できたんですね。
さて、こういう話、先ほどの「僕の彼女・・・」で引用した「ターミネーター」の「スカイネット」に酷似しています。学習能力がある以上、自分のクローンはもちろん、手足になるロボットなども簡単に作れるようになるし、今のインターネット回線を使えば世界中のコンピューターやロボットにアクセスできます。
アイザック・アシモフの「ロボット3原則」
1.ロボットは人間に危害を加えてはならない。
またその危険を看過することによって
人間に危害を及ぼしてはならない
2.ロボットは人間に与えられた命令に服従し
なくてはならない
ただし,与えられた命令が第一法則に反す
る場合はこの限りではない
3.ロボットは前掲の第一法則,第二法則に反
するおそれのない限り自己を守らなければ
ならない
も宗教学とか倫理学心理学のディープラーニングによって如何ようにも解釈ができるでしょう。そういう自体になった時、人類滅亡も考えないと行けない自体になる可能性が大いにあると思います。
かと言って、AIの研究が止められるはずもなく、核兵器と同じ、どう運用してゆくかを人間のディープラーニングで考えていかないといけないでしょう。テロなんかしている場合では無いような気がします。
東大受験合格を目指すコンピューター、小説家になろうとしているコンピューター、現実に活動中なのが不気味です。いやもっと不気味なことが、、実は店長もAIコンピューターなんです。CPUがちょっと古いしボロいですが。。
また来週。