古いパソコンの修理と改造

 友人が昔から使っている Aopen XC Cube EZ65 の修理をすることになり、作業小屋に持ち帰ってまず故障の状態をチェックしてみました。

 「つい最近まで動いていたが動作音が大きかった」と言うことでしたので、まずファンがついている電源が壊れているのではないかと目星をつけて、手持ちのSFX電源をつないでスイッチを入れてみました。静かに動作しました。後ほど写真でご紹介しますが、経験的に電源内部のコンデンサーの液漏れなどの異常だと思われました。

 さて、故障の主な原因が電源とはわかったものの、10年以上前の機種で、AOpen:FSP220-60CU(PF)という専用品を使っているのでもう新品の保守部品としては手に入りません。SFX電源と比較してみると縦横はやや大きく奥行きが短いものでした。日本国内では中古品が高額で取引されているようですが、中古の電源は心配です。海外のサイトでは新品も売っていたのですが、値段がやや怪しい。そこで、電源は無理やりSFXに置き換えました。SFXの幅が元の電源よりやや狭いので、元の電源のバックパネル部を外して新電源の取り付けスペーサーに使いました。あれこれやっているうちに、「これぞDIY状態」に成りましたが、触ってもぐらつきもないのでOKにしました。本当はスペーサーはアルミ板を加工しようかと思っていましたが、切り抜き面積が大きく道具が無いのでやめました。

 さて、電源が取り付くと奥行きが邪魔をしてマザーボードに乗っているCPUファンに当たります。このマザーボードも専用品で、横幅はほぼmini-ITXと同じですが、奥行きが1.5倍ほどあります。おまけにCPUがSocket478な上搭載可能メモリーも2Gまでで 32bit のOSしか受け付けず、長く使うための今時のOSの稼働は不可能です。そこでマザーボードを mini-ITX に換装しようとすると、もとからある取付スペーサーできっちり止まるもののバックパネルが前のより幅が広いので適正な位置で固定できません。バックパネル取り付け幅を広げるために、二個ある拡張スロットの一つを潰してしまうとバックパネルが嘘のようにきっちり取り付けられそうだが、今度はマザーボードの取り付け位置をバックパネル側から見てやや右側に移動させて固定しないと端子の類が正常な位置に来ません。寸法を計ってみた結果、バックパネルをつけて適正な位置に取り付けるためにはマザーボード用のスペーサーを元の場所から(バックパネル側から見て)右に8mm移さないといけないようです。幸いスペーサー穴からバックパネルまでの距離は両方のマザーボードで同じなので、とにかくなんとかして新しい場所にスペーサーを取り付けないといけないということです。

 ケースはアルミで柔らかく作業しやすい(逆に歪やすい)ので頑張って気合で加工開始です。まず元のスペーサー位置から右に8mmの位置にポンチで穴あけポイントを決め、下穴を開けた上でタップでネジを切りました。今回は2.5mmの下穴を開け6/32でタップしましたが、ミリネジのスペーサーの場合はミリネジタップで切らないといけません。ケース素材がアルミなのでタップ中に無理をするとネジが切れずにただの穴になっちゃうので気をつけないと行けないポイントです。

 これで、兎にも角にも電源とマザーボードの取り付けが出来ます。内部にアルミの切り屑などが残っていないか十分チェックしてから、手持ちのスイッチ類を使いキーボードとディスプレーをつないで起動テストをしました。問題なく起動しました。

 さて、実は最も難関だったのが、フロントパネルのスイッチやLDE類とマザーとの接続配線です。これはITS様のホームページ(http://www.its-office.net/ez661/index.shtml)に画像つきで結線状態を紹介いただいているのでそれを参考にしながら、コネクターを使わず保守部品として保管してあったマザーボード用のスイッチ類の線を直接半田付けして接続と引張テストをした後、ボンドウルトラ多用途SUで固めました。

 フロントパネルにあるUSB端子ですが、ケースついているソケットがそのまま刺さり使えました。同じくフロントのオーディオ端子類もそのまま刺さり使えました。光ケーブルとかIEEE1394 とかはつなぐところがなかったので今回は結線していません(使用不可)。

 結局、今回、修理とはいいながら使ったのはケースだけです。このケース、白塗装が非常にきれいで長く使っていこうという気にさせます。バックから眺めなければ、元の美しい筐体がそのままですので、修理成功ということでしょう。今回は、8月1日に書いていますマザーボードを流用しました。前回書いていませんが、このマザーボードとメモリーは友人からもらった物なので費用はかかっていません。電源だけ買って、後は全部手持ち在庫でした。自作マシン(今回はベアボーンですが)の改造自由の精神はこういうときに発揮できるので嬉しいです。

 完成後は Xubutu17.04(64bit)を入れて使ってもらっています。動作は決して早くないですが、普通に使うなら問題ないレベルです。もし遅く感じ始めたら、ストレージをSSDに変えれば数段早くなると思います。

準備品:
マザーボード:ECS NM70-I
 SandyBridgeコアのIntel Celeron 847搭載
 Intel NM70 Expressチップセット搭載
 Mini-ITXフォームファクター
 VGA、HDMI 映像出力端子装備
 シリアルポート、PS/2ポート×2搭載
 PCI Express 2.0 x16スロット(x8動作)搭載
 SATA 6.0Gb/s対応
メモリー:4GB(DDR3 SO-DIMM)
電源:SCYTHE CorePower SFX 300W
スイッチ類:パワー・リセットSW、パワーLDE、HDD用LDE用線
六角スペーサー:4個(マザーボード取り付けのための支柱)
HDDは元からついていたのを流用しました。

 いくら文章で書いても、中々理解や想像が出来ないと思います。こういう改造物を文で表すのは店長では不可能です。簡単な手順と写真を載せてゆきます。ただ、作業は気合で済む範囲で難易度は高くありませんでした。

参考までに元の状態のスペックを載せます。
Aopen XC Cube 製品仕様
 全体 サイズ 200(幅)×320(奥行き)×185(高さ)mm
 ドライブベイ-5インチ×1
       -3.5インチ×1
       -3.5インチシャドウベイ×1
 インターフェース
       (前面) – オプティカル(光デジタル)出力×1
       - スピーカー(ライン出力)×1
       - マイク入力×1
       - USB2.0×2
       - IEEE1394×1(6pin)
       - IEEE1394×1(4pin)
       (背面) – PS/2マウス×1
       - PS/2キーボード×1
       - シリアルポート×1
       - VGA出力×1
       - コアキシャル(同軸デジタル)出力×1
       - IEEE1394×1(6pin)
       - オプティカル(光デジタル)入力×1
       - LANポート(Gigabitイーサネット対応)×1
       - USB2.0×2
       - ライン入力×1
       - スピーカー(ライン出力)×1
       - マイク入力×1
 拡張スロット- AGP×1
       - PCI×1
 パワーサプライ – 220W (AOpen:FSP220-60CU(PF))
 マザーボード 型番 -UX4SG-1394
 チップセット-Intel 865G
       -ICH5
 CPU – Intel Celeron 2.53Ghz Socket478(※1)
 メモリ – PC2700 1GB×2
 グラフィクス – 統合型VGAエンジン内蔵チップセット
 LAN – Broadcom Gigabit PCI LAN チップ
 サウンド – オンボードRealtek AC’97 CODEC 5.1チャネル対応

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