元日の黒門市場
元日に大阪南の「黒門市場」に行く機会がありました。毎回申し上げていますが、黒門市場はいよいよ衰退の兆しが出ています。昔からあるお店が、中国関連の企業に買収されてとんでもない商売をしています。カニの脚半身が16千円とか帆立貝2個で8千円、串に指した牛肉を焼いたのが6千円とか、我々貧乏な日本人では買えません。それこそコスパが悪すぎます。
本来なら元日には初詣に行った人たちが、ゆったりと市場内を歩く姿があるはずですが、今年は全くありませんでした。歩く人も少なく、歩いている人たちも外国人ばかりです。日本語は聞こえず、大きな声でわめき散らされる中国語と韓国語が目立って聞こえ、それと多分ですが、台湾、ベトナム、タイの人たちの落ち着いた会話が聞こえてきていました。欧米人は少ないというかほとんどいませんでした。
懐古趣味はありませんが、黒門市場は近隣の飲食店、庶民の台所と言われ新鮮な魚介類から野菜や肉類まで店頭で販売され、威勢のよいお店のお兄ちゃんと客のオバちゃんとの丁々発止の値段交渉などを楽しみながら買い物ができたものです。今は、外国人向けの旅行案内に載っているだけの、日本人出入り禁止に近い観光市場です。
それこそ、他のスーパーなどと競争できる価格で販売している「中川」というスーパーマーケットがありますが、そこは元日は休んでいました。基本、日本人客だけ相手している店ですから当然といえば当然ですね。
高級品の並んでいるデパ地下より物価の高い黒門市場には日本人は用はありません。握り寿司8個で5千円とか買えないです。円安で外国から見たらドル物価が安い今ならいいですが、円高になったらどうするんでしょうね。約40ドルの牛肉串が50ドルになります。平気なのかな、売れる間に売って暴利を貪って、後のことなんか知るかという感じで。