遠隔地バックアップ

技術部長です。
 今回は、バックアップのお話の第2弾です。前回のブログでは、バックアップの必要性についてお話させていただきました。最後に「遠隔地バックアップ」と「事業継続計画(BCP)」のことに少しだけ触れています。データのバックアップは大きく分けて2つの目的があります。一つは、「業務を途切れさせてない」ためのバックアップです。業務を行っているPCやデータを格納したサーバーが故障したときになるべく短時間のうちにPCやサーバーを回復させるために行います。このバックアップは、PCやサーバーがおかれている近くにあった方が便利です。前回はこのバックアップにお話をさせていただきました。もう一つは「事業を継続させる」ためのバックアップです。今回はそのお話です。
 日本は災害の多い国であることは皆さんも実感されていると思います。内閣府が発表している興味深いデータがあります。世界全体に占める日本の災害発生割合はマグニチュード6以上の地震回数が20.8%、活火山数が7.0%、死者数が0.4%、災害被害額が18.3%です。ちなみに国土面積は世界の0.25%です。これほどの災害があるにもかかわらず死者数が国土面積の割合と同程度であるのは、誇ってよいことかもしれません。災害被害額は、日本の経済の発展度合いを考慮すれば仕方ない面もあるかもしれません。
 さて、「事業継続計画(BCP)」は事業活動全体の広範囲にわたる計画ですが、現代においては、コンピュータデータのバックアップはその中で欠かすことができなくなっています。一方、先ほど書いたように日本は大規模災害が多い国です。事業所全体が被害を受けることがあるかもしれません。即時対応のためのバックアップは事業所内に置かれていますから、事業を行うPCやサーバーとバックアップが同時に被害を受けることになります。もし、バックアップがそれしかなければ、事業継続に対して大きな影響が出てしまいます。
 「事業所に大きな被害がでているのにPCやサーバーのデータなど関係ない」とお考えかも知れません。しかし、PCやサーバーのデータさえ復活できれば、PC関連の業務を別の場所で再開することは比較的容易です。本店が災害に見舞われたとしても、支店・支所で本店業務を行うことができるかもしれません。しかし、本店のもつデータが本店の事業所ごと失われてしまうと、支店・支所のデータから復元することはできないかもしれません。そのような災害に備えるのが「遠隔地バックアップ」です。災害からの復旧を可能な限り短時間で行うためには必須といえるものです。
 遠隔地バックアップは大企業だけに必要なものではありません。むしろ、個人商店、中小企業にこそ必要なものではないかと思います。最近は、インターネットの普及に伴い、遠隔地バックアップにつかえるシステムも多く出ています。遠隔地バックアップは事業の規模に応じて考えていくことができます。逆に事業規模に合わせたシステムを導入しないと大きな無駄となったり、あるいは機能不足でいざという時に使えなかったりします。使えないバックアップほど無駄なものはありませんね。
 遠隔地にバックアップをとるのは、大規模災害が起きたとき「共倒れ」にならないためです。インターネットでは、隣の建屋も外国も通信速度などに若干の差があるかもしれませんが同じ扱いになります。離れたところに支店・支所があるならば相互にデータバックアップを持つのもよいでしょう。あるいは、クラウドサービスを利用することもできます。自社から離れた土地にあるデータセンターを選ぶのもよい方法です。近年は、データストレージサービスを行っている業者も多いです。値段や規模もいろいろあって選択するのに困るほどです。
 では、どのようなデータを遠隔地にバックアップすべきなのでしょうか?これについては、本当に一概には言えません。費用対効果も考慮する必要があります。バックアップするデータが増えるほどその費用は急速に増大します。しかも、災害が起きない限り使う必要のないバックアップです。むしろ、使わなくて済むならそれに越したことはありません。まさに保険です。必要にして十分な保険を掛けるのは難しいものです。
 最後に一つ、大切なことを書かせてください。「事業継続計画(BCP)」に本当に必要なことは、「基幹業務を属人化しない」ことです。どのようなバックアップシステムがあっても「属人化」した業務を復旧することはできません。
 では、また。

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