特殊算

技術部長です。
 7月12日のブログで中学1年生の子供の「家庭」教師をしていることをお話しさせていただきました。今も続けているのですが、数学は方程式の文章題に進んできました。いよいよ数学の「便利さ」「面白さ」が出てくるところです。文章題となると適当に練習問題を作るというわけにもいかなくなってきます。今はインターネットで少し検索すると「数学の自宅学習」のサイトがヒットします。そこにいろんな方程式の文章題の例が出ています。問題集やこういったサイトを参考にして「方程式の立て方」を説明しています。
 ところで、皆さんは「特殊算」という言葉をご存知でしょうか?この言葉自体はご存じなくてもこれが意味しているものは覚えておられるのではないかと思います。算数でならう「鶴亀算」「旅人算」「流水算」などを総称して特殊算といいます。特殊算は方程式の文章題の良い例題になります。全部の特殊算が方程式でとけるわけではありませんが、鶴亀算などは方程式のちょうどよい例題です。わたしは、中学生になって方程式を習ったときに、鶴亀算や旅人算を小学校で教えられたことに対して激怒したことを覚えています。「全部、方程式で解けるではないか」「なぜ個別に〇〇算の解き方を覚え、理解する必要があったのか」というわけです。今も特殊算は小学校の教科書には載っていますが、普通、教えることはないようです。私のようなへそ曲がりからのクレームがあったからかもしれません。ただ、教科書には載っているので「中学受験」には必須です。

そのため、この解き方の説明は塾の先生の腕の見せ所となっています。インターネットで調べたところ、特殊算は概ね23種類あるそうです。体系的に分類されたものではなく、塾の先生を中心に問題を分類し名前を付けたものが浸透していったものだそうです。ただし、鶴亀算だけは江戸時代からあるそうです。また、同じ問題でも解法の着眼点や使う公式によって違う名称になったりしているものもあります。方程式を使えば簡単に解ける特殊算を書き出してみます。
鶴亀算、濃度算、平均算、旅人算、流水算、通過算、仕事算、和差算、分配算、年齢算、相当算、倍数算、損益算、のべ算、帰一算、消去算、過不足算、ニュートン算
の18種です。解き方を思い出されたでしょうか?恐らく、小学校以来(塾の先生をしていなければ)やったことなどないのではないでしょうか?最後にあげた「ニュートン算」というのは中学受験を経験した人であればご存知かもしれませんが、小学校では習わなかったかもしれません。さて、こういう問題です。

 コンサート会場に開場前に240人の人が並んでいました。1分間に8人がこの列に新たに並びます。入場口を2つ開けるとこの行列は30分でなくなりました。入場口を3つあけると何分で列はなくなるでしょうか?

 私は中学受験をする小学生の家庭教師をしたときに、はじめてこの特殊算に出会って面食らった覚えがあります。真剣に方程式(文字式)を教えたほうがいいのではないかと思いました。方程式を使った解法を下に書きます。

入場口1つでさばくことができる人数を1分あたりx人、入場口3つの時 y 分後に待ち行列が0になるとする。(開場前の列の人数)+(y分間の間に追加された人数)は3つの入場口でy分間にさばいた人数と等しいから
240+8y=3xy

入場口2つの時は30分でなくなるのだから、
240+8×30=2x ×30
x = 8 これから、
y=15  15分後

文字をつかって問題を整理すると簡単な方程式です。でも、文字を使わずに解いてみて下さい。考え方は同じです。さらにそれを小学生に説明することを考えてみてください。塾の先生と受験する小学生の苦労がしのばれます。

ところで、なぜこのタイプの問題がニュートン算と呼ばれているかというと、かのサー・アイザック・ニュートンの Arithmatica Universalis にこのタイプの問題(原文はラテン語)が出ているからだそうです。18世紀にはケンブリッジ大学で学ぶレベルだったのですね。もちろん、ニュートンの設問は、もっと一般的な解法についてのものですが。

では、また。

 

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