■シーラカンスと始祖鳥
 "深海"から見守って下さい。
志水 英二 大阪市立大学教授
     (現・宝塚造形芸術大学教授)

 20周年の時、これからも書き続けてほしいなあ、との願いを込めて、1億年も長生きをしている「シーラカンス」というニックネームを差し上げましたのに…。

 シーラカンスさんは、わたしを暗い海の底の世界、弱肉強食の凄まじい世界、義理と人情が溢れた正しい世界、お酒と歌に満ちた楽しい世界などなどに連れていってくれました。

 どの世界においてもシーラカンスさんは、ゆうゆうとして、とつとつとして、やさしかったなあ。それが急にふるさとの深海へ姿を消してしまうとは。

 浅海の複雑怪奇な迷路に疲れたのでしょう。浅海の不埒な心の小魚達に疲れたのでしょう。ゆっくり、深海で休息してください。

 取り残された始祖鳥が寂しげですが、不死鳥です。
 深海から、元気に飛び回る始祖鳥を見守ってあげてください。
 
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