■水の波紋は希望の輪
 勇気と信念を多くの人に伝播
大西 正文 大阪ガス相談役

 折目さんは、常に高い志にもとづき、自ら考え、行動する正統派のジャーナリスト・文化人として、まさに「関西ジャーナルならではの、そして社会の共感を呼ぶ活動」を展開され、関西活性化のために一途な情熱を燃やし続けてこられました。

 とりわけ、私が大阪商工会議所の会頭時代には、折に触れて的確なアドバイスをいただき、側面から力強く支えていただきました。存在感溢れる"関西の知恵袋"として、いよいよ本格的に真価を発揮する時を迎え、周囲の期待も高まっておりましただけに、志半ばにして天国に召された折目さんの心中は、無念の気持で切歯扼腕しておられることとお察し申し上げます。

 アメリカのアーリントン国立墓地に、第35代大統領ジョン・F・ケネディの弟、ロバート・F・ケネディが眠っています。その墓の前にある小さな水槽の水面には、水滴が上から垂らされ、その波紋は幾重にも広がっています。

 「水の波紋は希望の輪」―――"小さな水の波紋が静かに確実に広がっていくように、一人が勇気と信念を持って立ち上がった時、その希望は多くの人に伝播し、やがては大きなうねりになる"という彼の信条を示しているそうであります。

 折目さんが生前、勇気と信念を持って投じられた崇高な一石は、これからも確実に多くの人々に伝播し、その希望はやがて大きなうねりとなって結実していくことと確信いたします。

 折目さん、どうか遥か彼方から、あなたが心から愛された関西の発展を見守ってください。   
合掌
 
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